2022/1/31
〜スイートピーの優しい香りで目覚めたい〜
みなさん、こんにちは。フラワーアーティストの前田有紀です。
まだまだ冷え込む日が多く、外は寒々とした空気に包まれていますが、花の市場ではいち早く春の草花が多く立ち並んでいます。
中でも、甘くて優しい香りを放つスイートピーは、この時期に旬を迎えます。
もともとはイタリアシシリー島で生まれ、ヨーロッパ各地、世界中に広がっていった花。
私が留学していたイギリスのコッツウォルズ地方のお城でもスイートピーは植えられていて、水やりやメンテナンスの度に「ああ。なんていい香りなんだろう」とうっとりしていました。
当時、園芸品種として人気が高かったのをよく覚えています。
そして、ニュアンスカラーが揃う染めスイートピーは、特に注目を集めています。
グレー、ベージュ、深いパープルカラー、ブルーなど。
曖昧な色合いが魅力のニュアンスカラーがいまフローリストたちから多く手に取られてとても愛されています。染めスイートピーの産地、倉敷の船穂には、親しくさせていただいているファームたかおさんの農園があり、去年はguiのスタッフみんなで、お邪魔させていただきました。大きな川を見下ろす丘の上にあるスイートピーのハウス内では、人の背丈ほども高くのびたスイートピーがすくすくと育っていました。
独特の技法で、染められていく絶妙なニュアンスカラーのスイートピーたち。
まるで架空のおとぎ話のようなお花の色合いを楽しめます。
茎から落ちてしまったスイートピーの花びらは、その一つ一つをよく見つめてみてください。